鮮魚の表示

 

予習・復習ドリル

●3択式10問 解答・解説付き


 

1.必要な表示事項

 

必要な表示事項の基本

 

🟩 鮮魚の商品の中でも、以下の商品は生鮮食品ではなく、加工食品としての表示となります。

✅  2種類以上の魚種を盛り合わせたもの (刺身盛り合わせ、なべ物セットなど)

 

✅  塩蔵などを行ったもの (塩蔵わかめなど)

 

✅  酢などで加工したもの(しめさばなど)

 

✅  生鮮食品の鮮魚の商品でも、パックした商品とパックしていない商品では、表示内容が異なります。

 

【鮮魚(生鮮食品)に必要な表示事項】

表示事項 対象となる鮮魚(生鮮)
鮮魚全般 パックしている生かき
パックした
ケース陳列商品
パックしていない
対面販売商品
生食用 加熱調理用
名称 表示義務 表示義務 表示義務
原産地 表示義務 (表示義務) 表示義務
アレルゲン 表示義務 ー 表示義務 表示義務
消費期限 表示義務 ー 表示義務 表示義務
保存方法 表示義務 ー 表示義務 表示義務
添加物 表示義務 ー 表示義務 表示義務
加工所の所在地及び
加工者の氏名又は名称
表示義務 ー 表示義務 表示義務
生食である旨 表示義務 ー 表示義務 表示義務
解凍した旨 表示義務 ー 表示義務 ー
養殖された旨 表示義務 ー 表示義務 表示義務

 

 

鮮魚の表示

 

➊ パックしていない商品
➋ パックしている生かきの表示
➌ 国産品は、漁獲した水域名又 は養殖場がある都道府県名 を輸入品は原産国名を表示します。
➍➎ 養殖されたものには「養殖」と、凍結させたものを解凍したもの には「解凍」と表示します。
➐ 生食用の切り身には「生食」「刺身」 等、 生食用である旨を表示します。
➑ 魚種名など一般的な名称で表示します。
➒ 消費期限や保存方法を表示します。
➓ 加工者の名称と加工所の所在地を表示します。

 


パックした生カキの表示

➊ パックしている商品
➋ かきなど一般的な名称で表示されています。
➌ 生食用の生かきには採取された水域が表示されています。
採取水域で原産地を確認 することができます。
輸入品には原産国名が 併記されます。
➍ 消費期限や保存方法が表示されています。
➎ 加工者の名称と加工所の所在地が表示されています。

 

 

 

2.必要な表示内容

 

 

名称の表示

 

✅  一般的な名称として「魚介類の名称のガイドライン」(消費者庁通知)に従って表示します。
標準和名を基本としつつ、より広く一般に使用されている和名で表示することができます。
 例)ホッコクアカエビ ➠ アマエビ


✅  複数種間で品質の差が無かったり、消費者の 商品選択として有用でない場合には、その種の総称を表示することができます。

 例)ハマグリ、チョウセンハマグリ、シナハマグリ ➠ ハマグリ


✅ 成長段階に応じた名称(成長名)や季節に応じた名称(季節名)があり、一般的に理解されるものは成長名や季節名で表示することができます。

 例)ワカシ➠イナダ➠ワラサブリ ≪関東≫

   ツバス➠ハマチ➠メジロ➠ ≪関西≫ 

   サケ➠アキサケ、アキアジ  ≪秋≫ 

      サケ➠トキサケ、トキシラズ ≪春~初夏≫


✅ 地方特有の名称(地方名)があり、その名称が理解される地域においては、その地方名を表示することができます。

 例)スルメイカ➠マイカ ≪三陸・北海道≫

   マアナゴ➠ハモ ≪北海道・東北・山陰≫


✅ 「関サバ」「越前ガニ」「明石タコ」の様などブランド名は、魚介類の名称として使用することはできません。


✅ 標準和名のない海外漁場魚介類や外来種は、一般的に理解される名称で表示します。

 例)メルルーサ、シルバー、ナイルティラピアなど

✅ 異種・異属間で人為的に交配されて作出された魚介類の名称については、交雑に用いた魚介類の名称を記載し 「交雑種である旨」を併記します。
例)交雑種であるブリヒラ(近畿大学の登録商標) ブリ×ヒラマサ(交雑種)

🟩 名称は、平仮名、カタカナ、漢字、混合いずれの表記もできます。

 

品⽬ 

標準和名  品⽬  標準和名  品⽬  標準和名 
イカ ヤリイカ
ケンサキイカ
アカイカ
スルメイカ
アオリイカ
コウイカ
ホタルイカ 等
アジ マアジ
ムロアジ
シマアジ
ギンガメアジ 等
カレイ マコガレイ 
イシガレイ 
オヒョウ 
カラスガレイ 
マガレイ 
クロガレイ 等
エビ イセエビ
ボタンエビ
クルマエビ
シバエギ
サクラエビ 等
イワシ マイワシ
カタクチイワシ
ウルメイワシ
サケ
・マス
ベニザケ 
サケ(シロサケ) 
ギンザケ 
キング・サーモン 
ニジマス 
イワナ 等
マグロ クロマグロ
ミナミマグロ
ビンナガ
メバチ
キハダ 等

ブリ カンパチ
ヒラマサ
ブリ 等
カニ タラバガニ
ケガニ
ガザミ 
ベニズワイガニ 等   
カジキ マカジキ
メカジキ
シロカジキ 等
タイ マダイ
クロダイ
キダイ
チダイ
イシダイ 等
サバ マサバ 
ゴマサバ
タコ イイダコ
マダコ
ミズダコ
タラ スケトウダラ
マダラ 等
輸⼊
水産物
カラフトシシャモ 
アメリカナマズ 
アカダラ 
ホキ 
シルバー 等
    ⾙類 マガキ
ホタテカイ
アサリ
シジミ
ハマグリ
サザエ 等
   

 

 

原産地の表示

✅  国産品は「水域名」を表示します。
例)銚子沖、北陸沖、陸奥湾、玄界灘など水域名の表示が難しい場合には「水揚げした港名」もしくは水揚げした港が位置する「都道府県名」で表示することができます。
又、水域名に水揚港名や都道府県名を併記することもできます。
水域名については、「生鮮魚介類の生産水域名の表示のガイドライン」(水産省)に従って表示することが基本となります。


✅  養殖された水産物

養殖場が位置する「都道府県名」を表示します。


✅  輸入品

「原産国名」を表示します。
又、原産国名に水域名を併記することも可能です。
例)ニュージーランド沖、地中海、オホーツク海など水産物の原産国は、世界税関機構(WCO)の定めに基づき、「領海が属する国」又は「船舶が属する国」とされています。
従って、外国船籍の船が日本国内の港に水揚げした水産物は輸入品になりますので、注意が必要です。

<表示例>

➊ 天然ぶり切身 鹿児島県産  ➋ 銀鮭 (解凍・養殖) 宮城産
➌ 生キハダマグロ刺身用(解凍) 北太平洋
➍ 中トロ刺身用(解凍) 地中海(スペイン産)
➎ ぶり養殖 鹿児島県産 ➏ 韓国産 さわら 
➐ 長崎県沖 ぶり ➑ 真いわし 日本海境漁港から直送

 

 

 

その他の表示

 

✅  保存方法
生食用の鮮魚介類は、食品衛生法で定められている保存方法の基準に従って「10℃以下で保存すること」等と表示します。


✅  生食用である旨

生食用の魚介類は、「生食用」「刺身用」と生食用である旨を表示します。


✅  解凍した旨

凍結したものを解凍して販売する場合は、「解凍」と解凍した旨を表示します。


✅  養殖された旨

養殖された魚介類は、「養殖」と養殖された旨を表示します。

 

 

2種類以上の鮮魚を使った
   刺身盛り合わせなどの表示


2種類以上の魚を合わせた刺身盛り合わせやなべ物セットは、食品表示基準では、加工食品扱いとなり、原産地の表示は不要で、加工食品としての表示が必要となります。

ただし、店内加工(インストアパック)か、外部加工(仕入れ、センターパックなどアウトパック)かで、必要な表示が異なります。


✅  店内加工の場合

加工食品扱いですが、食品表示基準では「限定的な適用対象」となり、保存温度、「生食用」「解凍」といった安全性に関する表示のみが必要となります。


✅  外部加工の場合

加工食品でとしての表示が必要となります。

 

加工場所の違い

1種類の刺身
(例:マグロの刺身)
複数の魚種を混ぜ合わせた商品
店内で処理 して販売
(インストアパック)
生鮮食品扱い
➠「名称」及び
「原産地」 を表示
加工食品扱い (原産地の表示不要)
➠「名称」「原材料名」「消費期限」
「保存方法」 「内容量」「製造業者の
氏名又は名称及び住所」の表示不要
処理後のものを仕入れて販売
(含むセンターパック)
生鮮食品扱い
➠「名称」及び
「原産地」 を表示
加工食品扱い (原産地の表示不要)
➠「名称」「原材料名」「消費期限」
「保存方法」 「内容量」「製造業者の
氏名又は名称及び住所」の表示必要

 

※ 刺身の盛り合わせなどは加工食品扱いであっても原産地表示をすることで、お客様への信頼向上や、安全性の向上につながるため、その表示が推奨されています。